今回あえて反対討論を行った主な理由は２つ

１）議会で十分議論がなされないまま、市長の主張に沿った決議案を全会一致で可決するのは、二元代表制の観点から健全ではない。

２）千葉市は職住近接のまちづくりに真剣に取り組むべきである。その目標に向かう過渡期である今は、長距離通勤・通学をされている方々の生活がしやすくなるような主体的な支援策を考えるべきである。

まず、鉄道は重要なインフラですが、それを運営するのは民間企業です。彼らの改善努力に対して意見をしたいのであれば、まず行政が明確なまちづくりの方向性を示し、お互いに協力できる体制を取るべきではないでしょうか。

　千葉市では、東京のベットタウンという位置付けからの脱却を目指し、職住近接のまちづくりを進めている最中です。長距離通勤に時間や労力を取られることなく、住む場所に近いところで働くことができれば、ご自身の生活や家族との時間を十分とることができ、大人も子どもも心に余裕のある生活をすることができます。また、昼夜問わず人が行き来することで、バスなどの公共交通機関の活性化も図られ、全ての年代の人の生活の利便性も向上することが期待できます。

　しかし、このまちづくりの実現にはまだまだ時間がかかります。その過渡期である今は、長距離通勤・通学をされていらっしゃる方が、このダイヤ改正で大きな影響を受けることも多いでしょう。そのような方々に対して、できるだけ快適な通勤・通学環境を整えるために、行政は支援策を考えるべきです。例えば、勝浦市のように長距離通勤・通学をされている方に対する特急料金に対する補助金といった具体的な方法があります。また、ダイヤ改正により、送迎の時間がずれてしまい、こどもルームや保育園の送迎が間に合わない方々のために、影響の大きい地域の施設の送迎時間を延長するよう働きかけ、その実施に係る経費や人員配置に対する支援も考えられます。

　また、公共交通機関の乗客の動向は社会状況に影響されるため、民間企業は、その動向に沿ったダイヤ改正を行うことが経営を持続する上で不可欠です。乗客の変動に関わらず、タイヤを固定することを要求することは、民間企業の経営への介入ということとなり、行政が行うべきことではなくまた許されることでもありません。闇雲に「ダイヤを元に戻す」ことを訴えるのではなく、「ダイヤに左右されないまちづくりを進める」ことに行政は注力していくべきなのではないでしょうか。その実現のために、JRと議論を重ね、協働しながらまちづくりを進めるべきです。

千葉市議会に映像を提供して頂きました。ご協力ありがとうございました。

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